相場分析

10/5の日経平均と日本株市場

2026年10月5日の東京株式市場は、新たな四半期(下期)の実質的なスタートとなる中、前週末の米国雇用統計を消化しながらの展開となりました。配当権利落ち通過後の需給環境を見極める動きが広がり、主力大型株を中心に売り買いが交錯しました。本日の日本株市場の動きを6つの章に分けて振り返り、今週の注目点をまとめます。

Contents

第1章:本日の日経平均株価・主要指数の動き

週明け5日の東京株式市場において、日経平均株価は前営業日比で小幅に反発し、堅調な推移を見せました。朝方は前週末の米株高と為替の安定を好感して買いが先行したものの、節目の水準に近づく局面では戻り待ちの売りや利益確定売りが上値を抑え、日中は狭いレンジでのもみ合いが続きました。後場に入っても下値の堅さは維持され、前週末終値近辺を上回る水準で取引を終えています。

第2章:主要指標・マーケットデータサマリー

本日(10月5日)の主要指数および東証プライム市場の売買動向データは以下の通りです。

指数 / 指標本日終値前日比 / 騰落率
日経平均株価66,120.50円+185.30円 (+0.28%)
TOPIX(東証株価指数)4,115.40 pt+12.80 pt (+0.31%)
東証グロース250指数798.20 pt+4.50 pt (+0.57%)
東証プライム売買代金約6兆8,200億円
東証プライム売買高約18億7,500万株
値上がり銘柄数945銘柄約58%
値下がり銘柄数620銘柄約38%

東証プライム市場の売買代金は6兆円台後半となり、9月末の権利付き通過に伴う一時的な膨張から落ち着きを取り戻しつつも、活発な資金循環が維持されています。

第2章:海外市場の流れと相場をけん引した要因

週明けの相場を支えた外部要因と、上値を抑えた要因は以下の通りです。

  • 米雇用統計を通過した安心感:前週末に発表された米主要雇用指標が市場予想の範囲内に収まり、米経済のソフトランディング期待が継続。極端な景気減速懸念や過度な利下げ観測の後退が、株式市場の支援材料となりました。

  • 為替の落ち着きと輸出関連の買い支え:ドル円相場が急激な乱高下を見せず、底堅く推移したことが、輸送用機器や機械など主力の輸出関連セクターの下支え要因となりました。

第3章:セクター動向と個別銘柄の明暗

東証プライム市場では値上がり銘柄数が過半を占め、業種間での循環物色が活発に行われました。

上昇が目立ったセクター・銘柄

内需関連やディフェンシブセクターの一角に加え、四半期決算の本格化を前に業績期待の強いセクターに先回り買いが入りました。特に「陸運業」「食料品」といったディフェンシブ株が相場の下値を支えたほか、半導体受託製造やAIインフラ関連の銘柄に押し目買いが観測されました。

調整・下落が目立ったセクター・銘柄

一方で、9月末の権利取り需要で急伸していた高配当利回り銘柄の一部や、金利動向を睨んで神経質な動きを強めた金融株(銀行・保険)は、利益確定売りに押されてやや伸び悩む動きを見せました。

第4章:金利・為替動向と10月需給の変化

10月入りに伴い、市場参加者の視線は需給バランスとマクロ指標の連動性に向けられています。

  • 下期入りに伴う機関投資家の動向:新四半期入りに伴い、国内機関投資家による期初の益出し売りが一巡するかどうかが意識される中、実需の売り圧力は限定的で、全体として需給の引き締まり感が確認されました。

  • 国債利回りと為替の連動性:国内長期金利が小動きにとどまる中、為替市場への影響も中立的となり、株式市場に対する突発的な金利インパクトは限定的な一日となりました。

第5章:需給関係と東証プライム・グロース市場の格差

市場全体の地合いが落ち着く中、新興市場にも一定の資金還流が見られました。

  1. 東証グロース250指数は小幅に反発し、プライム大型株の膠着感を背景に、出遅れ感のあった中小型成長株に短期資金が向かう場面が見られました。

  2. ただし、本格的なリスクオンには至っておらず、時価総額上位の主力株や好業績銘柄に買いが偏る「選別色」の強い物色展開が続いています。

  3. 配当再投資買いが一巡した後の下支えとして、自社株買いの実施枠や企業の自律的な資金需給が今後の相場下限を形成する鍵となります。

第6章:今週の焦点と市場展望|決算発表シーズン前哨戦と米マクロ環境

今週の日本株市場を見通す上で、以下のポイントが焦点となります。

  • 主要企業の決算発表(前哨戦):今週後半から2月・8月期決算企業の発表が相次ぎ、10月下旬から始まる本格的な四半期決算シーズンに向けた前哨戦となります。好決算銘柄に対する市場の初期反応が今後の物色テーマを占う指標となります。

  • 米主要マクロ指標とFRB高官発言:米国の物価関連指標の発表や要人発言を控え、金利見通しの修正に伴うグローバルなボラティリティの波及に注意が必要です。

  • 海外投資家の動向:下期入りに伴うグローバルファンドのアロケーション(資産配分)変更において、日本株への資金配分が維持・拡大されるかどうかが中期トレンドを左右します。

まとめ:10月相場入りと今後の投資スタンス

10月5日の東京株式市場は、配当落ちや四半期末の需給イベントを通過し、実質的な下期相場入りを落ち着いた小幅高でスタートさせました。指数の大幅な押し上げ材料には欠けたものの、下値での買い意欲は底堅く、基調の崩れは見られません。

今週は決算発表シーズンの本格化を前に様子見ムードが広がりやすい時期ですが、業績モメンタムの維持されている銘柄や構造的な成長テーマを持つ銘柄への押し目買いスタンスを維持しつつ、マクロ指標による短期的な振れを見極める姿勢が有効と考えられます。