相場分析

10/28の日経平均と日本株市場

2026年10月28日の東京株式市場では、日経平均株価が前日比328円45銭(0.49%)高の6万7,152円80銭と反発して取引を終えました。主要企業の決算発表が本格化するなか、好決算を発表した主力銘柄や好業績期待の強いセクターに選別買いが流入。為替相場の安定や米主要株価指数の底堅さも支援材料となり、後場にかけてじりじりと上げ幅を拡大する展開となりました。本日の日本市場の動向を6つの章に分けて振り返り、今後のポイントをまとめます。

Contents

第1章:本日の日経平均株価・主要指数の動き

28日の東京株式市場において、日経平均株価は前日の小幅なもみ合いから反発し、堅調な推移を見せました。朝方は日米の金融政策イベントや主要企業の決算発表を控えた様子見姿勢から小動きで始まりましたが、売り急ぐ動きは見られず、下値の堅さが確認されると主力大型株を中心に買い戻しが先行しました。

前場中頃から徐々に上げ幅を拡大した日経平均は、後場に入ると一時400円超の上昇を見せる場面もあり、終値ベースでも6万7,000円台をしっかりとキープして取引を終了しました。決算発表を材料視した個別物色が相場全体の押し上げに寄与しています。

第2章:主要指標・マーケットデータサマリー

本日(10月28日)の主要指数および東証プライム市場の売買動向データは以下の通りです。

指数 / 指標本日終値前日比 / 騰落率
日経平均株価67,152.80円+328.45円 (+0.49%)
TOPIX(東証株価指数)4,168.20 pt+18.75 pt (+0.45%)
東証グロース250指数805.12 pt+2.40 pt (+0.30%)
東証プライム売買代金約6兆9,450億円–
東証プライム売買高約19億8,200万株–
値上がり銘柄数982銘柄約60%
値下がり銘柄数588銘柄約36%
変わらず66銘柄約4%

東証プライムの売買代金は約6兆9,450億円と、決算発表のピークを前に市場参加者の見極め姿勢がやや強まりつつも、高水準の商いを維持しました。

第2章:海外市場の流れと相場をけん引した要因

本日の東京市場をサポートしたのは、米株式市場の底堅い推移と為替の落ち着きです。

  • 米主要テック企業の業績期待:米国市場において決算発表を控えた大型テクノロジー株が堅調に推移し、リスク許容度の低下を防ぎました。この流れが東京市場のハイテク・電子部品セクターへの買い安心感につながりました。
  • 為替相場の安定推移:ドル円相場が急激なボラティリティを伴わずに推移したことで、輸出関連企業の採算悪化懸念が後退し、自動車や機械株などの押し目買いを誘発しました。

第3章:セクター動向と個別銘柄の明暗

東証33業種中、24業種が上昇し、決算内容や業績進捗に応じた明暗が分かれる展開となりました。

けん引役となったセクター・銘柄

業種別では「機械」「電気機器」「非鉄金属」などが買われました。好決算や通期見通しの上方修正を発表した銘柄群に資金が集中し、アドバンテストや東京エレクトロンなどの半導体関連株も指数を力強く下支えしました。また、国内長期金利の高止まりを背景に、メガバンクなどの銀行株も堅調な推移を維持しています。

下落が目立ったセクター・銘柄

一方で、「陸運業」「食料品」「電気・ガス業」などのディフェンシブセクターには利益確定売りが先行しました。また、直近で業績期待から買われていた銘柄のうち、進捗率が市場予想に届かなかった銘柄に対しては短期的な手じまい売りが浴びせられる場面も見られました。

第4章:金利動向と為替市場の反応

債券市場と為替市場では、今週後半から来週にかけて予定されている重要金融イベントを意識した神経質な動きが続きました。

  • 長期金利の推移:新発10年物国債利回りは高水準圏でもみ合いが続いており、金利先高観が金融株の収益期待を支える一方で、高PER銘柄への上値追いを慎重にさせる要因として意識されています。
  • 為替の落ち着き:日米金利差や地政学情勢を背景とした極端な円安・円高の動きは見られず、実需の需給を反映した落ち着いたレンジ相場が輸出株の買い支えとなりました。

第5章:需給関係と東証プライム・グロース市場の格差

市場全体の動向としては、指数全体の上昇に対して個別銘柄の選別がより一層際立つ一日となりました。

  1. プライム市場の値上がり銘柄数は約6割にとどまり、指数寄与度の高い主力株や決算モメンタムのある銘柄に資金が集中する選別色の強い地合いが継続しています。
  2. 東証グロース250指数は0.30%高と反発したものの、売買代金の急増には至っておらず、中小型株全体へのリスクオンというよりは個別材料株への短期資金循環にとどまりました。
  3. 外国人投資家とみられる実需買いは大型バリュー株や業績の上振れ期待が高い大型グロース株に選別的に入っており、銘柄選定の重要性が増しています。

第6章:今後の焦点と市場参加者の警戒ポイント

日経平均が6万7,000円台を維持したものの、来週にかけて相場を大きく動かすイベントが控えています。

  • 国内3月期決算発表の本格化:今週末から来週にかけて主要製造業・金融機関の第2四半期(中間期)決算発表がピークを迎えます。通期計画の上方修正や自社株買いなどの株主還元姿勢が市場の関心を集めます。
  • 日銀金融政策決定会合と米FOMC:日米の中央銀行による金融政策スタンスの確認が予定されており、声明文や記者会見での利上げペース・利下げ見通しに関する発言が金利・為替市場に波及する可能性があります。
  • 米雇用統計をはじめとするマクロ指標:米景気軟着陸のシナリオが維持されるか否かを測る重要指標の発表が相場全体のセンチメントを左右します。

まとめ:決算本格化と重要イベントを控えた投資スタンス

10月28日の東京市場は、日経平均株価が反発して6万7,000円台を維持し、決算発表シーズンを前にした底堅い需給環境を示しました。全体相場を無差別に買い上がる地合いではないものの、好決算銘柄や競争力を持つ主力株には着実な資金流入が確認されています。

目先は重要金融イベントや決算発表集中日を控えて指数の一時的な乱高下も想定されますが、過度にリスクを警戒するよりも、業績進捗が良好で還元余力のある割安株や構造的な成長期待を持つコア銘柄に狙いを絞った投資スタンスが有効と考えられます。

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