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9/3の日経平均と日本株市場

2026年9月3日の東京株式市場は、日経平均株価が前日比111円16銭安の6万4,214円48銭と4日続落して取引を終えました。前日の大幅下落(1,889円安)からの自律反発を狙った買いが先行したものの、急速な円高進行や一部値がさ株の重荷により失速。一方で、TOPIXは反発しプライム市場の過半数が値上がりするなど、指数と個別株で明暗が分かれる「斑(まだら)模様」の相場展開となりました。

指標名終値 / 水準前日比 / 騰落率
日経平均株価64,214.48円-111.16円 (-0.17%)
TOPIX(東証株価指数)4,102.04 pt+20.44 pt (+0.50%)
東証プライム売買代金約7兆5,000億円活況水準を維持
プライム騰落銘柄数値上がり 803 / 値下がり 682騰落レシオ底堅い(変わらず 64)
ドル/円(東京時間引け)156円台前半〜半ば約2円の大幅な円高・ドル安

Contents

第1章:本日の市場概況:朝高から失速、荒い値動きの末に4日続落

朝方の東京市場は、前日に約1,890円急落した反動や、前夜の米国市場でハイテク株の一角が持ち直した流れを受けて買い戻しが先行しました。日経平均は寄り付き直後に前日比400円を超える反発を見せ、一時6万4,724円81銭まで上昇する場面がありました。

しかし、買い一巡後は積極的な実需買いが続かず、上値の重さが意識されると徐々に失速。後場に入ると為替市場での急激な円高進行も逆風となり、一時6万3,772円80銭(前日比552円安)まで急落しました。大引けにかけては押し目買いが入り下げ渋ったものの、プラス圏を回復することはできず、小幅安で取引を終えています。

第2章:主要指数の動向:日経平均軟調もTOPIX反発、鮮明な「NT倍率低下」

本日の相場を象徴したのが、日経平均株価とTOPIX(東証株価指数)の明確な方向感の違いです。

  • 日経平均:一部の値がさ株の急落に足を引っ張られ、-0.17%の小幅下落。
  • TOPIX:金融株や内需株の広範な買いに支えられ、+0.50%と2日ぶりに反発。

東証プライム市場の全銘柄を見ても、値上がり銘柄数は803銘柄に達し、値下がり銘柄数(682銘柄)を上回りました。指数が下落している割に市場全体の雰囲気は悲観一色ではなく、指数寄与度の高い銘柄から割安感のある個別株へ資金が循環する「NT倍率の低下(TOPIX優位)」が顕著に表れました。

第3章:相場を揺らした外部環境:円高急伸(156円台)と長期金利の一服

本日の値動きに強い影響を与えた外部要因は、主に以下の2点です。

  1. 急ピッチな円高・ドル安の進行:
    朝方に158円台後半で推移していたドル円相場は、日銀の金融政策を巡る思惑や米金利低下を背景に一時156円台前半まで約2円急伸しました。輸出関連銘柄にとって採算悪化懸念となるスピードでの円高が、後場の投資家心理を冷え込ませました。
  2. 国内長期金利の上昇一服:
    連日上昇基調が続いていた国内の長期金利ですが、債券市場で金利上昇が一服したことを受け、株式市場の過度な警戒感が後退。これが不動産や公益、内需バリュー株の下値を支える要因となりました。

第4章:セクター別・個別銘柄の明暗:ファストリが急落、バリュー・高配当が逆行高

個別銘柄の動向では、日経平均への寄与度が高い主力株の明暗が浮き彫りとなりました。

指数を押し下げた要因

日経平均下落の最大の要因となったのがファーストリテイリング(9983)です。同社1社だけで日経平均を約193円分押し下げる格好となり、本日の下落幅(111円安)の大半を占めました。また、米半導体大手決算を受けた物色の迷いから、半導体・AI関連銘柄の一角も軟調な値動きが目立ちました。

堅調に買われたセクター

東証33業種中では20業種が値上がりしました。

  • 値上がり上位:卸売業(総合商社)、電気・ガス業、海運業、石油・石炭製品
  • 値下がり上位:鉱業、非鉄金属、食料品

資源・エネルギー関連や高配当利回り銘柄、ディフェンシブセクターへの資金流入が活発で、ポートフォリオのリバランスの動きが色濃く出ました。

第5章:テクニカル・需給面の検証:下ヒゲ形成と6万4,000円前後の攻防

テクニカル面では、日足ローソク足で長い下ヒゲを伴う足型を形成しました。前日までの大幅急落の流れを引き継ぎ、後場には心理的節目となる6万4,000円を割り込んで6万3,770円台まで突っ込む場面がありましたが、そこからの押し目買い需要の強さが確認されました。

東証プライムの売買代金も7.5兆円規模と活況を維持しており、海外勢や機関投資家の売り需要を、個人を中心とした押し目買い意欲が下値でしっかりと吸収している構造が窺えます。

第6章:明日の注目ポイントと今後の展望:米重要指標控えの持ち高調整

今後の相場展開を見極める上で、直近の警戒要因は以下のポイントです。

  • 米雇用統計をはじめとするマクロ指標:週末にかけて発表される米国の主要雇用データを見極めたいとして、海外勢の大口トレードは様子見姿勢を強めやすい時間帯に入ります。
  • 為替相場の安定性:1ドル=156円台への突入により、輸出主力株への戻り売り圧力が継続するか、あるいは円高進行が一服するかが焦点となります。
  • 先物主導のボラティリティ:来週に控えるメジャーSQに向け、先物主導で振らされやすい地合いが続くため、突発的な仕掛け的な売買には十分な注意が必要です。

まとめ:指数連動から「個別選別・バリューシフト」への立ち回りを

9月3日の東京市場は、日経平均こそ4日続落となったものの、TOPIXの反発や値上がり銘柄数の多さが示す通り、相場全体が崩れたわけではありません。

指数の下落はファーストリテイリングなどの一部値がさ株に集中しており、中身は「割高ハイテク・値がさ株からの持ち高調整と、割安バリュー・好業績株へのシフト」という健全な資金循環が見られます。

短期的には為替のボラティリティや米マクロ指標を控えて上下に荒い値動きが想定されますが、下値では押し目買い意欲が根強く確認されています。全体の指数だけに惑わされず、TOPIX型銘柄や好業績・高配当バリュー株を主体とした選別物色のスタンスが有効な局面と言えます。


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